Canon FX 整備とファインダーのこと


ずっと使われずに眠っていたような感じで、ミラーが上がったままシャッターも切れません。シールの笑顔がかなりいいです。
機械式シャッターの場合、どこかがひっかかって動かないだけのことが多いのでちょっと分解すれば簡単に動き出すこともあります。
今回もちょっといじっているうちにとりあえずシャッターは動き出したので、あとは必要な部分に注油してシャッタースピードを微調整するだけです。
あとファインダーに汚れがあるので清掃します。
一眼レフのファインダーの汚れには大きく分けて以下のようなものがあります。
1、ファインダーに像を写すスクリーン上のゴミの混入による汚れ
黒い点々や細い毛のような影が見える場合です。わりとはっきり見えるはずです。分解できれば簡単に取り除けますが、使っているうちに細かい塵はどうしても入り込んでしまいます。
ちなみにスクリーンはガラスではなく樹脂でできているものもあるのでキズがつきやすいです。レンズを外してうかつにごしごし拭かないほうがいいです。ブロアで吹き飛ばすか、それでもゴミが取れない場合は柔らかい化粧筆なんかで払ってください。アルコールや溶剤は危険です。大変なことになることがあります・・・。
2、プリズム表面、接眼レンズのくもり、カビ、キズ
強い光を覗くとぼんやり白っぽく見えることがあります。
接眼レンズを少し目を離して見ると内側のくもりが見えることもあります。
分解してアルコールなどでやさしく拭けばきれいになります。
ただし機種によっては結構多い接眼レンズの拭きキズはどうしようもないので・・・ここもお手入れの際はやさしく拭いてあげてください。
3、プリズムの腐食
ファインダーを覗くと黒いしみのようなもやもやが・・・ひどいものだと画面全体に広がっていたりしてグロテスクというか怖いくらいです。画面中央の腐食でさえなければある程度症状を軽減することはできますが、完璧にきれいにしたい場合は交換になってしまいます。
・・・長くなってしまいましたが、
ただし以上に挙げたようなファインダー汚れは写真に写り込むわけではないので、必ずしもきれいにする必要はありません。
使う人の考え方というか、好みによるところが多いです。
症状によってはなかなか判断がつきにくいと思いますので気になる方は持ってきてもらえれば見させていただきます。
たとえば・・・なるべく安く使える状態にしたい!という方には
とりあえずシャッター部分だけ整備して、ファインダーはまた余裕ができたときに・・・としたり、
いろいろな希望にあわせて整備できるように提案します。